野菜つくりが楽しくなるプランター栽培のポイント

ベランダの野菜

 

プランター野菜は種の撒き方、野菜が受ける光の強さ、肥料の施し方、培養土の選び方、プランターの大きさで生育が大きく変わります。

 

種まきは野菜の種類によって発芽しやすい温度、水分条件、覆土の厚さが揃わないと発芽しなかったり、腐敗したり、発芽が遅れたりします。

 

種まきのポイント

覆土が均一でないと発芽が揃わない
ホウレンソウの発芽

 

種まきの基本は覆土の厚さを一定にすることが大切で、撒き溝を平たい木片などで均一にしてから種まきします。

 

覆土は種子の大きさの3倍とされていますが厚すぎると発芽が遅れるため、種子が隠れる程度を目安にしましょう。

 

大部分の種子は20度前後が発芽適温ですが、ゴーヤやオクラのように25〜30度が発芽適温の野菜は加温して発芽したものを土に戻します。

 

種皮の固い種子は十分吸水させてから撒く
ゴーヤの発芽

 

加温は広口ステンレスボトルにぬるま湯を入れて、ペットボトルのふたに水分を含ませたテッシュの上に種子を並べてアルミホイルとビニール袋で密封します。

 

オクラやゴーヤなどの殻の固い硬実種子は吸水するのに時間がかかるので1〜2日くらい浸水して種子が膨らむでから種をまきます。

 

小さな種子は通常の2〜3倍の密度でまく
にんじんの発芽

 

種子の小さな野菜は発芽しても土を持ち上げる力が弱いので、通常より多く撒くことで発芽後の生育が良くなります(共育ち)。

 

撒く密度は1cmに2〜3粒で種まきから1週間くらいで発芽が揃ったら、株間3cm間隔に間引きをして指で軽く土寄せをします。

 

腐敗しやすい種子は発芽したものをまく
枝豆の発芽

 

枝豆やそらまめは水分が多いと腐敗しやすいので、乾きやすいプランターの培養土では水加減が難しく発芽を揃えるのが意外と大変です。

 

枝豆の場合はプラスチック容器にティシュペーパーに水分を含ませた状態で種子を並べて密閉しておくと室温で3〜4日すると発芽します。

 

種子が割れた状態になったものから順番にプランターにもどして植え込みますが、土は種子が隠れる程度に軽く覆土します。

 

覆土が厚かったり、水やりが多すぎると腐敗してしまうので、水やりはやりすぎに注意して夕方土の表面が乾く程度に施します。

 

種子の寿命が1年と短いネギ
プランター栽培の葉ねぎ

 

種子は一般的に発芽率が85%以上で市販されていますが、野菜の種類に応じて発芽率の保証年限も変わります。

 

最も短い種子は玉ねぎやねぎで1年、長いものではきゅうりが5年と種子の寿命も違います。

 

寿命の短い種子は開封したら使い切ること、寿命の長い種子を保存する場合は高温多湿を避けて室温で乾燥剤を入れて保存しましょう。

 

種まきのポイント

  1. 撒き溝を平らにして覆土の厚さを一定にする
  2. 高温で発芽する種子は加温して発芽させる
  3. 種皮の固い種子は膨らむまで吸水させる
  4. 種子が小さな野菜は通常より2〜3倍の種を撒く
  5. 腐敗しやすい種子は直播せずに発芽したものを軽く覆土する
  6. 種子は保証期間内のものを使う

 

日当たりが良くなるポイント

草丈の低い野菜から順番に東側に置く
プランター野菜

 

ベランダにはブロック塀やガラス製の柵が設置されているので、床面から高い位置にプランターを置かないと直射日光が野菜に届きません。

 

ベストな高さは塀の高さより30cm(プランターの深さ)程度低いくらいで、120cmの塀がある場合は90cmが理想的です。

 

90cmの高さの台は1個作るのではなく、2段重ねで45cmの高さの台を2個作り、90cmの高さにすることです。

 

草丈が高くなったら台の高さを低くする
ベランダのミニトマト

 

トマトやきゅうりなどの野菜は草丈が伸びてくると不安定になりやすく、強風でプランターが倒れたり、茎や葉を痛めてしまうことがあります。

 

草丈が伸びる野菜は生育に応じて台の高さを変えることで強風による葉折れなどの被害を防ぐことができます。

 

二つ目のポイントは東側から草丈の低い野菜を順番に並べることで、草丈の高い野菜が日陰をつくることを避けることができます。

 

気温が低い時期は早朝から日光で野菜が温められることで生育が促進されるので、草丈の低い野菜が日陰にならないように配置しましょう。

 

定期的にプランターの向きを変える
ターサイ

 

ベランダは置く場所やプランターの向きで光の強さが大きく変わってしまうので生育を揃えるために定期的にプランターの向きを変える必要があります。

 

最も光が強いのはベランダの外側に面した場所で内側になるほど光が弱くなるため同じプランターで育てても生育差が生じてしまいます。

 

生育差が生じると草勢の強い株が弱い株の生育を抑え込んでしまうので、収穫量が減少したり、収穫時期がずれてしまいます。

 

日当たりが良くなるポイント

  1. ベランダの塀の高さに応じてプランターを置く台を2段重ねで作る
  2. 草丈の低い野菜から東側に置くと朝日が良く当たり生育が良くなる
  3. 生育差が生じないように定期的にプランターの向きを180度入れ替える

 

施肥のポイント

液体肥料

 

肥料は無機物を原料とする化成肥料と有機物由来の有機質肥料、両方を配合した配合肥料があります。

 

化成肥料は水に溶けやすく吸収されやすいのですが、降雨によって流亡しやすという欠点があります。

 

有機質肥料は分解して吸収されるのに時間がかかりますが、少しずつ吸収されるので肥料効果が長持ちします。

 

プランター栽培では肥料の流亡はないので、必要な時に水で薄めて施用できる液肥が便利です。

 

液肥は野菜用と表記されているもので、NPKの配合比が高いものであれば、価格が安くても肥料効果に差はありません。

 

希釈は液肥のボトルキャップ1杯の重量とじょうろの容量をあらかじめ計量しておくことで簡単に作ることができます。

 

希釈倍率は1000倍を基本にプランターの大きさと野菜の生育ステージに応じて与える液量を加減します。

 

キャベツや白菜などの大型の葉菜は肥料が不足すると外葉が大きく育たないので、根の張りに応じて施用回数を調整します。

 

施用回数は2週間に1回を基本として施しますが、深さのあるプランターで大株になる野菜は成長期から週1回に増やします。

 

施肥のポイント

  1. プランター野菜は速効性で使いやすい液肥のみで追肥する
  2. 希釈は1000倍が基本でプランターの大きさに応じて施用量を加減する
  3. 施用回数は2週間に1回が基本で株の成長に応じて週1回に増やす

 

培養土選びのポイント

原料に何が使われているか確認する
培養土

 

培養土は保水性と通気性が良くなることで細根が良く伸びて、生育が停滞することなく大きく育つようになります。

 

良い培養土は団粒構造を持っているため、ふわっとした触感で表面は乾いたような感じでもしっかり水分を持っています。

 

原料は赤玉土や焼土などにボラ土やパーライト、バーミキュライト、落ち葉やピートモスなどの有機物が使われています。

 

土壌病原菌は赤玉土や黒土などの加熱処理されていない土や有機物に潜んでいるので注意して培養土を選ぶ必要があります。

 

安価な培養土には牛糞などがかなり配合されていたり、粒子が荒すぎて培養土に適さないものもあるので気を付けましょう。

 

過去に使用した培養土に発生した土壌病害について別のページにまとめてあるので購入の参考にしてください。

 

培養土選びのポイント

  1. 粒子が荒く牛糞などの厩肥が配合されている安価な培養土は避ける
  2. 黒土や赤玉土などの加熱処理されていない原料が含まれる培養土は避ける
  3. 土壌病原菌が多い培養土は迷わず処分して新しい培養土を探す

 

プランター選びのポイント

25cmの深型プランター
40リットル容量のプランター

 

プランターは素材や深さ、形などで使い勝手が違うので、外見だけではなく機能的で使いやすいものを選ぶようにしましょう。

 

素材はプラスチックや素焼き、木製がありますが軽量で安価なプラスチック製が持ち運びが簡単です。

 

木製や素焼きのプランターは重くて移動しにくいばかりではなく、乾燥しやすいので水やりも乾燥しないように注意する必要があります。

 

600型汎用プランター
汎用型プランター

 

600型の汎用プランターは小松菜や小株取りの水菜など株が大きくならない野菜を少しずつ楽しむ場合に最適です。

 

選ぶ際のポイントは底面が平たいもの(安定)、薄型のタイプ(省スペース)、鉢底(細根)が付属したものを選ぶようにしましょう。

 

草丈や葉が大きくなる野菜は1株育てるために20リットル程度の容量が必要で深さは25〜30cmのものがお勧めです。

 

大型のプランター選びは水やりや移動などを考えると深さ25〜30cm、容量20リットル程度を目安に選ぶのがお勧めです。

 

プランター選びのポイント

  1. 汎用型プランターは底面が平らで奥行が短く鉢底のあるものが使いやすい
  2. 大型プランターは深さ25〜30cm、容量20リットル、鉢底のあるものが使いやすい
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